サッカーには色んなプレイスタイルがあり、人それぞれ知らず知らずに異なっていく。皆んな違うことは当然であり、だから面白い。大人も子供も例外なく皆んな違うのだ。
なぜ試合で使えないのか?ちょっと厳しい言い回しですが、別に全く使えないとかそういうわけではないです。誤解のないようにお願いしまうす。
サッカーって難しい
少年サッカーの面白いところは、サッカーチームに所属する全員が、サッカー選手を目指しているわけでは無いというところ。
本気でサッカー選手を目指して、サッカチームを2つ、3つと掛け持ちしている子供もいれば、サッカーは好きだけど、サッカー選手まで頭には無い子供。
少年サッカーチームは、この2つのレールを移り気な子供たちの為に、行ったり来たりして、最終駅の一つ手前の駅である、高学年に到着し、出発する。
低学年は皆んな同じ感じ
プレイスタイルが皆んな違うと言って置きながらなんですが、低学年の間は上手い子も下手な子も対して差はないです。
しかも低学年の上手い下手は正直あってないようなもの。身体的な成長と、精神的な成長が個々によって差がありすぎるぐらいあるのが低学年なので、この時点で、サッカーが上手い下手は、極論どーでも良いこと。
少なくとも3年生までは、なんでも一緒とは言いませんがそんなもんです。ただし、ちゃんと練習したり、そもそもサッカーが好きであることが大前提ですが。
球際の強さと、駆け引きの上手さ
プレイスタイルは色々ある。サッカーの練習メニューには、1対1がある。
1対1は個の強さの象徴みたいな感じで思っている人もいる。確かに1対1の局面に強いのを最近では、ちょっと違うけどデュエルなんて言いかたをする。
1対1は二つのパターンがあり、一つは球際の強さ。そして、もう一つが今回のテーマでもある、1対1の鬼になる駆け引きの上手さ。
持ち合わせる能力も多少異なっていく。
駆け引きの上手さは1対1では未完成
先ずこの手の子供が基本的に持っている能力としては以下の通り。
- 背がそこそこ高い
- 足が速い
- 足元の技術が高い よく練習してる
これだけ見てると、羨ましい身体能力だなぁって感じるし、足元の技術はちゃんと練習している。しかもサッカーチームだけの練習だけでは、そこまで上手くなるはずもない。毎日家や公園などで、ボールをコロコロしたりフェイントの練習したりしているんだと思う。
だけど1対1の鬼は、1対1の練習時に強烈なインパクトを与えているのは間違いないけど、それだけでは未完成なのです。
2対2になると突然足が止まる
さてさて1対1の鬼は不思議なもんで2対2の練習になると、突然足が止まってしまう子供が多いのです。
ようは動き方が解らないのですが、基本的に1対1の思考回路が確立されているので、ボールさえ足元にくれば、その後は一人旅をするだけ。
だから連携とか、オフザボールとかあまり関係ない世界でサッカーを考えている。
まぁそうは言え、4年生や遅くとも5年生くらいになると、少しずつは出来るようにはなるんですが足りないし、補おうともしない。
球際の強さを持ち味とする
一方球際の強さを持ち味とする子供もいる。決して1対1で相手を抜き去ることを主戦場とはしていないものの、ボールキープ力や、ボール奪取の能力が非常に高い。決して足が特別早いわけではなく、身長も高いわけでもない。
そしてこの手の子供が持っている能力は以下の通り
- ボールコントロールが卓越している
- アジリティ能力が高い
- サッカーを知っている
- 試合への情熱がある
だいたいこんなもんです。身体的な部分としては、強いて言うならアジリティですかね。その他は、とにかく練習や、嫌な言葉ですが「気持ち」と言った部分でしょう。
ここで言う練習はただサッカーボールを、たくさん触るだけではないです。リフティングだけでもないです。サッカーの動き方や、サッカーの知識など、頭で考える部分が重要であり、球際の強い子供は、サッカーの知識が高い子供が多いです。
そしてこういった子供たちが、いわゆるAチームに所属する子供達なのです。
心配しないで!サッカー未経験者の親でも子供に教える方法はあるよ
1対1の鬼は試合で使えない?
使えないわけではないです。使いづらいと言った方が正しいですかね。ようは1対1の鬼は、確かに足も早く、パスがくれば多少は活躍します。ただし一つ特徴があります。
- 格下相手には圧倒的パフォーマンスを魅せる!
そうなんです。間違いなくそうです!格下のチーム相手にした時の、1対1の鬼は抜群の力を発揮します。それは1対1の練習時を思い出すぐらいのパフォーマンス。
でもそこまでです。
強敵や同等に苦戦する
1対1の鬼に必要な条件があります。それは、十分な相手との距離と少しの時間です。この必要な条件を与えてくれないのが、はっきり言えばちゃんとしたサッカーチームです。
ハイプレッシャーと連携。1対1の鬼は1人抜いても二人目の網に引っかかり撃沈します。そもそも1対1の状況を作り上げることさえ困難になる。
相手との距離がパスをもらった時にあれば、考えることが出来る時間がある。そうなれば1人は抜き去ることが出来る。でも距離が縮まることで、足元の技術を活かせない。
連携と動き出しの繰り返し
サッカーは難しい。ウイニングイレブンじゃないですが、選手のパラメーターがあり、その能力が試合で100%発揮できるのであれば、「1対1の鬼」は、使いたいキャラクターになるでしょう。
しかし、本当のサッカーでは、そんな神のような人物はいません。(メッシでも無理です。)連携と動き出しを繰り返し、1対1の鬼が、本当のサッカー選手になる日がいずれ来るのを楽しみにしたい。
そうなればひょっとしたら、突然の無双モードに入る可能性も十分に秘めた人材ですから。
最後に
無双モードに入る可能性がある、「1対1の鬼」は、たくさんいます。しかし、このゾーンから抜け出せる子供は、ごく僅かなのも事実です。周りを見るプレイ、空間把握能力なんて言葉もあります。
こう言った思考に入ることが出来ないのが「1対1の鬼」の特徴なのかもしれません。
練習しようぜー