少年サッカーは各学年で1チームを軽く作れるくらい大所帯になることも稀ではありません。
未就学児になると、突然人数が増えちゃうこともあります。これは完全に親の集団心理と、子供同士のお友達、芋づる式入部によるもの。
地域によっては各学年で、大会が行われるので、それぞれの学年が独立して楽しむことが出来ます。
そして学年が上がってくると、たまにあるのが飛び級問題。
FC東京で15歳の久保選手が、Jリーグデビューしましたね。
まぁこのレベルなら別だと思うが、飛び級システムだけを、その気になってやり始めるのも如何なものかと。
なぜ飛び級するのか?
まずそもそも何で飛び級するんですか?って簡単な話です。
答えは上手いからです。
因みにただ、サッカーが上手いだけでは飛び級は出来ません。というか出来ない理由もあります。
身体的な問題
小学生の頃は身体的な差が個々によってかなり違います。ボールコントロールやサッカーを良く理解している子供でも、1学年上がるだけで、身体的に厳しくなる子供は飛び級を控えたりします。
- 背が小さい
- きゃしゃで直ぐ倒れる
この手の子供は怪我の恐れもあります。
飛び級の条件とは?
少年サッカーでは各学年によって人数が少なかったり、多かったり、レベルが低い学年の下にレベルの高い子供が多かったりすることは、少なからずあります。
明らかに人数が少ない場合は、試合にならないので、飛び級致し方無しと、捉えてもいいでしょう。
少年サッカーは8人制です。最低でも12名はいないと、何かがあってからでは遅いですから。
次に下の学年のレベルが全体的に高く、技術や戦術理解力が、上の学年より優っている場合。
さてここからが悩むところです。練習試合などは、別にごちゃ混ぜでも構いませんが、公式戦ではどうでしょうか?
8人制のスターティングメンバーに、飛び級の選手を5人や6人いれますか?
飛び級は飛び抜けた場合だけ!
僕の考えとして、飛び級は飛び抜けた場合のみ発動すべきでは?と思うのです。
飛び抜けたとは、上の学年に入っても、完全に内からも外からも、誰から見ても明らかに能力の違いを見せつけている。
どっちでも結果が対して変わらない。または、どっちでも試合結果は判らないのであれば、飛び級する必要が無いと思います。
6年間の集大成として考える
人によって考えかたは違いますが、場合によっては、これまでサッカーを続けてきた、6年間の集大成である6年生の大会などで、勝負にこだわり飛び級させて大会にのぞむ。
非常に難しいところです。
しかし、ここでも飛び級させる選手は、先に挙げたように、飛びまくっている選手なら誰も文句はないでしょう。
しかしそうでない場合、まだまだサッカー人生は長いかもしれませんが、6年間という、一区切りを迎えることが出来ない。
まぁ結果が全てであり、結果良ければ全てよし?
違いますよね?プロじゃあるまいし、結果が出なくても、何のペナルティーもない単なる趣味に毛が生えた程度のサッカーチームで、そこまでやって結果を求めるのは如何なものかと思うのです。
クラブチームや強豪チームは上を目指している
しかしちょっと違う考えで動いているのが、少年サッカーチームとは異なる体制にある、クラブチームや全国的に強豪と呼ばれるチームなどです。
クラブチームに入るだけでセレクションを行い将来有望な子供を更に高みに登らせるきっかけを作ってあげる。
この場合は、飛び級とかいう考え自体がナンセンスですよね。
上手いから更にレベルの高い場所を選手も求めるし、チームもその思いを後押しする訳です。
また強豪チームなども、始めから入部する子供も親も覚悟しているはずです。
6年間の集大成という考えだけで、下手くそな6年生を試合に出すことはないでしょう。
野球でいうなら、負け確定の9回2アウトに代打で想いで作る感じ以外には、考えられません。
大切なことは理解
飛び級させること自体、どんなサッカーチームでも嬉しい限りです。
しかし突然そうしてしまうと、子供は戸惑います。大人でも戸惑うでしょ?
入社数年の優秀な社員がいきなり部長や役員に飛び級しちゃうと想像してみてください。
はたしてあなたは、その様な状況になったとき、能力の差という観点で、部下として評価され仕事を依頼されることを、平然と受け入れることが出来ますか?
上を目指すことは大切です!しかし全てがそうではない事は、皆んな知ってる筈ですからね。