モデルルームを見学して、気に入ったと思ったマンション購入する。「これなら買える!」と納得して買ったマンション。しかし、購入後の維持費は年々アップするものばかりです。
当初予定していた、住宅ローンの月々返済額と管理費等、また固定資産税。計算通りと思っていたら大怪我する可能性もあります。
修繕積立金は計画通りに上がる?
まず「修繕積立金」は皆さん知ってますよね?「修繕計画」などに基づいて、年々その金額は上がっていきます。逆に修繕積立金がアップしないマンションもあります。
こういう場合、10年後や20年後の大規模修繕の際に、不足分を補うための追加拠出を求められるケースが多い。
何れにしても、当初計画している修繕積立金の額は、言い方は語弊があるかもしれませんが、当初の額をワザと低く抑えられていることが多いのです。
修繕積立金の上昇率の予定は、管理規約の雛形に書いてあるはずなので、確認した方が良いでしょう。
固定資産税の落とし穴
次は固定資産税になります。こちらも修繕積立金同様、マンション購入したら、必ず支払う必要がある税金であることは、勉強しなくても認識しているはずです。しかしここにも落とし穴があります。
新築マンションを購入した場合、固定資産税に関しては「減免措置」がなされており、購入当初の固定資産税の負担額は、通常より軽い人が多いのです。
しかし、その期間が終了すると、これまで納めていた固定資産税の約倍に近い金額が、納税額として提示されます。これには正直知らないと、確実にやられた感満載なので注意が必要。
しかも固定資産税は毎年必ず、マンションを所有しているだけで、納税義務が発生する。住宅ローン控除が受けられる間は、還付金などの恩恵を受けているので、なんとかなるかもしれないが、それ以降はどうなるかはわからない。
住宅ローン控除が終わると、固定資産税の負担が家計を直撃する上に毎月返済額の負担も事実上増える計算になるので、この点も事前に抑えておきたいポイント。
以上2点がマンション購入後に確実に上がるであろう、住居費用の負担分。この負担分に対応するためには一体どうすればいいのかを次に考えていきたいです。
住居費は毎月の手取りの25%以内に収める
マンション取得時に無理をすれば、その後苦しい家計が待っていることぐらい、大人なら誰でもわかる話。されど、家計が苦しくなり、返済の負担が重荷になっている人もたくさんいる。
予想していなかったことなのでしょうか?
ライフプランの変更があった際にこうなるケースが多い。以下の点が概ねそうだと思う。
- 子供が生まれ共働きが出来なくなった。
- 転勤などにより、単身赴任との2重生活による家計負担増
- 転職などによる収入減少
- 車や教育費など、住宅購入後に、その他ローン返済を組んでしまう。
ちなみに手取り30万であれば、月々の返済額は75,000円になりますね。
最近の低金利であれば、3千万ちょいのマンション買えると思います。でもそれは低金利がずっと続くことが条件になりますね。
またマンションは、住宅ローンの月々返済額以外にも、管理費や修繕積立金といった、戸建てにはない、ランニングコストが毎月かかります。
欲しい時に家を買うた為に備えること
マンション購入後の住居費は上がるのです。その為には入り口の段階で計画になる必要があります。「マンションが欲しいと思った時に備えること」その準備が出来る出来ないだけで、マンション購入後の余裕感は全く違うものになるでしょう。
身の丈に合うマンションに備える
だいたいマンションや家が欲しいと思う時って、子供が生まれた時や、結婚した時などだと思うんです。マンションを欲しいと思った時、すぐに買える条件が揃っていれば、迷わずに決断できるでしょう。
貯蓄の準備は出来てますか?
買いたいマンション価格に対して、よく言われるのが、頭金2割説。4000万の物件を買いたいのであれば、約800万の頭金を捻出する余裕があれば、その後の返済計画は、かなり楽になるとは思う。
とはいえ頭金2割というセオリーが全てではないことも考える必要はあるのだが、まずは欲しいマンション購入ということだけを考えれば、頭金2割というのは、沢山の人がそう言っているのであればそうなんでしょう。
根拠の無い頭金の2割ルール「自己資金」を貯める為の目標値として利用せよ!
仕事は安定してますか?
正直これは、自分だけではどうにもならない所もあります。しかし大前提として、住宅ローンを組む際、一般的に勤続3年以上は最低ないと、ローン審査時に、審査落ちする可能性も無きにしも非ずです。
頭金が2割用意できたとしても、無職の人に、35年間の住宅ローンを融資する金融機関はないでしょう。仕事の内容や、収入の安定性についても多少は影響しますが、まずは勤続年数です。
またそれ以上に厳しい審査を受けるのが自営業の方です。会社と社長は一体と見られます。会社の売上や、借入金など、自身の収入に直結するのでどうしても審査が厳しくなりまう。
健康であること
タバコ止めますか?無理でしょー!
ローン契約を結ぶ際には、団体信用生命保険(団信)への加入が求められます。この保険に入れないとローン契約が断られる可能性もあります。
あなたの健康状態で、ローン審査が不本意な結果とならないよう健康には注意を払う必要があります。
タバコ止めますか!家族のことを考えて、アイコスにしますか!
金利選択も慎重に
なーんて言われても、大抵の人は10年固定か変動金利なんだと思いますけどね。金利商品には、いくつかあるのはご存知でしょう。
- 全期間固定金利
- 固定期間選択型
- 変動金利
大きく分ければこの3つなんですが、どれが特か?なんてことは、何度も何度も、誰かが比較していることでしょう。(僕も少しは比較してます)
少しだけ説明しますね。
全期間固定金利
全期間固定金利はローン返済期間中ずっと同じ金利が適用される。つまり、毎月返済額が変わらない。金利水準は3つの金利商品の中では、1番高いことに変わりはないが、35年間金利の不安に悩まされないと言った点に関してはメリットは高い。
家計支出が安定する全期間固定金利は間違いなく、安定度NO1だ。
固定期間選択型
固定期間選択型は3年、5年、10年と言った期間だけ適用金利が固定されたローン。例えば5年固定期間選択するなら、5年後の金利水準で、その時点のローン残債について借り直すと言ったイメージ。
もしも5年後の金利が今よりアップしていると返済額がアップしてしまう。
しかし、「全期間固定金利」に比べると、圧倒的な低い金利は、メリット以外何ものでもないことは事実である。
多くの人が選ぶ理由は十分に納得はできるが、金利上昇時にはリスクを抱えていることは、十分に留意して欲しい点。
変動金利
変動金利は言わずもなが、毎年数回の金利見直しが行われる。金利上昇という逆風がなければ特に問題はないのだが、金利上昇が始まると、基本的には1.25倍という、リスクヘッジは設けられてはいるものの、固定期間選択型と同様に、リスクを抱えていることは十分に留意する必要がある。
(まぁここまで低金利時代を推し進めている以上、短期プライムレートの金利が上昇することは考えにくいのですが、これだけは誰にもわかりません。)
最後に
一つ言えるのは、こう言った住居費の上昇は事前に念頭に入れておいて当たり前のことでもあります。マンション買ってから知らなかったぜー!詐欺だー!なんてこと誰にも言えません。
- 修繕積立金
- 固定資産税
- 住宅ローンの金利上昇
このあたりが、住居費用として上がる要素。
- 収入減
- 転勤による支出増
- 教育費の負担増
- 健康状態の維持
このあたりが、住居費以外の、下がる不安要素
35年間を生き抜くことが、とても難しく感じてしまう。でもですよ!賃貸であろうが、家を買おうが、住居費はかかるのです。
落ち着いて自分の身身の丈にあった、マンションを購入し、それを目指す為に、頭金を用意しておく。こういったことを考えていけば、何とかなるかもしれませんね。