マンションに住んでいると、マンションの組合からの報告書が毎月提出される。その中には、子供や騒音などに日々の問題や、最も小さなイタズラが多いと思う1階からの苦情。マンションの管理状態の報告などが記載されている。
そんな中で一際気になるのが、管理費や修繕積立金の滞納です。
まぁ生活状況などは想像すると、マンション購入時と比べると、変化しているのだと想像できますが、管理費等の滞納によって、組合からの色々な手続き等も見てると、勉強になるものです
管理費滞納による督促
組合より、管理費等滞納者に対して、督促する書面を出したり、直接話をしたりするのです。
普段マンション生活を送っている中で、そんなやりとりが何時行われているのか全く知らないのですが、おそらく同じフロアーなら少しは気づくんじゃないかとも思います。
督促とか催促とかよばれる行為に関しては、組合自らが行っているのです。(中には管理会社がやってくれるケースもあるとは思いますが)
管理会社はその名の通り管理のみ
よく勘違いしているのが、管理会社が、そのマンションの管理や対応全てをやって貰えると、勘違いしている人も多いのではと思います。実際に僕もそんな感じで毎日生活してます。
しかし管理会社は、その名の通り、マンションの管理はするけど、運営や対応はしないということです。
まぁエントランス周辺が子供達の遊び場となっていたら、その際は注意を促してくれます。でもそこまでです。以前にも書きましたが、マンションの運営責任はマンション住人が握っているのです。
督促によって返済される
実際に管理費滞納者の大半は、こういった督促にとって返済しています。素人的な考えからすれば、こういった事になると、管理費を滞納した原因によっては、また繰り返されるのでは?と感じます。
例えば
- 勤務先が変更し、メインとしていた銀行が変更になり、手続きなどが面倒なのでそのまま放置していて、管理費等の引き落とし口座の残高が無くなっていた。
このようなケースであれば、以後、管理費滞納に陥ることは少ないと思います。
しかしそもそも、支払うこと自体が苦しくなってきているとなると、一時的に回避できたとしても、再び管理費滞納者となるのは、避けて通れないのではとも思います。
住宅ローンとの二重苦
管理費滞納となれば、住宅ローンの返済も厳しくなってきているのでは?と想像しちゃいます。
まぁ余計なお世話かもしれませんが、この後記載しますが、管理費滞納は実は、当人だけの問題ではなく、マンション住人全てに関わる問題だからです。
売却した方がいい
住宅ローンと管理費滞納の二重苦が始まったら、僕の考えとしては、そのマンションを売却して、賃貸に引越した方が良いと判断します。
家も会社も同じで、一度走り出すと、なかなかそれを手放すことが出来ず、何とか頑張ってみる。
辛抱して、あがいてみたりするもんですが、そういう愛着や、誰も知らないのに、余計な体裁を気にして、取り返しのつかないことになら無い為には、マンションを手放すことが、一番利口な考え方だと思います。
家は住み替えられますが、返済苦による家庭崩壊などは変えることが出来ないかもしれません。
高額滞納者による少額訴訟手続き
なんとマンション管理組合から、高額滞納者に対して実際にこのような手続きを勧告するケースもあるのです。
実際にそこまでいったケースは、僕のマンションでは実例はないのですが、「このままでは少額訴訟の手続きに入ります」的な、話を管理費滞納者に勧告しています。
実際の手続き内容は、ここで触れても仕方ないのですが、訴訟なんて響き自体が弁護士さんの仕事なのかな〜って思っていたので、このような話が身近にあること自体が、恐ろしい世の中です。
管理費滞納の時効は5年
5年も管理費が未納ということは、間違いなくその人はマンションには住んでいないでしょうね。5年も管理費未納で住み続ける、根性と図々しさは、並大抵の実力ではないですから。
管理費滞納による競売手続き
ここまで来ると事故ですね。ただしこれは一つの部屋で終わりに出来ないことです。競売手続きが行われたマンションだということは、そのマンション自体がキズものであると、認識される事にも発展することもあります。
やはり例え中古であったとしても、周辺環境を始め、そのマンション自体の評判なども加味してきます。
そうなれば、過去に競売物件があったということは、そのマンション自体の住人の属性が低いのでは?と勘違いされることに繋がるのです。そしてデメリットとなります。
管理費滞納者が与えるデメリット
まずメリットはありません。あるとすれば、下世話な話が好きな方が、誰が滞納しているとかを、知ってペラペラと自慢げに話すことくらいですかね。
管理費滞納によるデメリットは、マンション住人にも多少影響してきます。
- 修繕費の不足により、大規模修繕時の負担増
- 管理費の不足による、メンテナンスや日々の環境悪化
- マンション自体の資産価値が下がる
特に大きなポイントは、資産価値の破壊でしょう。
周辺相場から圏外へ弾き飛ばされる
マンションにしても戸建てにしても、その周辺相場などによって、新築販売価格や中古価格がある程度決まります。
その他にバリューアップするとすれば、販売会社のネームバリュー等がありますが、大体は住宅の価格は周辺相場で決まります。
しかし「あのマンションは、管理費滞納者などがおり、且つ揉め事が多いマンションだから止めた方が良い」
なんて噂が立てば、そのマンションの資産価値は、相場など関係なく、価格が下がることもあります。
まぁ実際に管理費滞納だけでは、そこまでにはならないとは思いますが、滞納者が多いと、そうは行かないでしょうね。

当初計画と現実との乖離
やはりマンション購入時と、数年後の自分との乖離によって、管理費滞納に陥っていると思います。当初計画とは、仕事もそうですが、教育費など全てにおいて、計画時と乖離があるということです。

先のことなどわかりません。しかし将来起こりうる事態に対しての備えは出来ます。
新築マンションを購入して、何処となく浮かれてしまい、たかだか数万円の管理費等の滞納によって、マンション住人から催促され、下手したら少額訴訟などまでされるわけです。
マンション購入時に慎重に考える
足し算引き算をすると、住宅ローンと管理費等の返済が、今の賃料と同等、もしくはそれ以下かもしれません。
この手の考え方で、特に気にもせず、郊外の新築マンションを購入してしまう人もたくさんいます。
しかし、先々のことをよく考え、今の生活よりも居住スペースはグレードアップかもしれませんが、より財布の紐を締めて生活すべきでしょう。
預貯金とのバランスを保つこと
頭金0円・金利負担は低金利。これでも住宅ローンを組めます。40代後半でも十分組めます。しかしその後続くかはわかりません。
やはり当面の生活資金を考えると、マンション購入時に無理して頭金を捻出するのも、将来の不測の事態に対応できなくなるでしょう。
一方で頭金がないことで、住宅ローンの苦しみは、微増するかもしれません。
しかしどちらが正解かというと、後者の「住宅ローンに頭金を無理しない」でしょう。
今回の管理費滞納も、ひょっとしたら、頭金などに持ってる資金を使い果たし、結果として月々のランニングコストが支払えないということなのかもしれません。

最後に
管理費滞納は、住宅ローン滞納よりも結果だけ見ると計画性のないマンション購入であったということになると思います。
いろんな事情があるとは思います。しかしその事情によって、迷惑している人たちもいるのです。
計画性のなさを、心情的な部分に転換して、仕方ないと開き直ってしまったらお終いです。管理費滞納が始まったら、その時こそ、今一度計画してみましょう。
- 教育に必要な資金
- 家族の生活を養う資金
- 贅沢度の考え方
みんなと同じ、みんなと一緒、これくらい普通。
まずはココから捨ててみましょう。