マンション購入の不安と疑問について考えてみる

マンションのこと

マンション買うの?マンション買おうか!って思い立つけど、踏み切れない。何度モデルルームに足を運んだだろう。それでもよぎる不安によって夢見ては消し去る、マイホーム購入という、ほとんどの人が人生最大である、ビッグなお買い物。

そんな不安や素朴な疑問について少し考えてみた。

スポンサーリンク

家賃並みでマンション買える?

まぁよく見ます。低金利を前面に出したチラシの次に見ます。「家賃並みの返済でマンションが買える!」この言葉に心を動かされてマンション購入を検討される方も少なくない。

しかしそのカラクリは確かに、見た目としてはその通りな部分が多分にあるのですが、有利に見せていることにみ注意が必要です。

 

返済期間35年 VS 家賃

住宅ローンは長い期間で組ほど支払い回数が増えるから、毎月返済額を最小に表示できます。それを勘違いしてしまい、自分の年齢などすっかり忘れ、本当に35年間返せるかどうかの試算を全くしてない。

 

40歳でマンションを購入すれば、75歳までの返済となる。あてになるかどうかも判らない年金収入程度で、住宅ローンの月々返済額や、管理費等を、まかなえる保証は薄い。

 

固定期間選択型 VS 家賃

固定期間選択型である5年固定や10年固定、もしくは変動金利のローン金利は、見た目は低金利である。その代わりに、更新ごとに適用金利が変わって不安定な返済になる。

 

家賃との比較において、完全に期間的試算もしくは、変動による金利の上下を全く加味していない試算方法である。実際に家賃と比較するのであれば、全期間固定金利との比較をすべきである。

 

ボーナス返済 VS 家賃

今の家賃生活を同じ条件にするなら、住宅ローンのボーナス返済は無しで考えなければならない。家賃にはボーナス返済はない。

決して毎月の住宅ローン返済額プラス、ボーナス返済を、家賃と同等に考えることのないようにしたい。

長期戦覚悟の住宅ローン「本当に払っていけるのか?」
人生何が起きるかわからない。「住んで数ヶ月で住宅ローンが払えなくなった。会社が倒産したり、転職して収...

 

一生賃貸はどうなのか?

素朴な疑問として、住宅ローンという支払っていけるかどうかも判らない、多額の借金をするくらいなら、一生賃貸の方が、身軽と感じる人も少なくない。

一体何が悪いのだろうか?という疑問もある。ここで言いたいのは、「一生賃貸でも全く問題ない人なら大丈夫」ということ。

 

賃貸に必要な、「連帯保証人(保証会社)」や「永遠に発生する家賃の支払いの確実性」という大きなハードルをクリアできる人なら大丈夫でしょう。

賃貸物件を借りるには、連帯保証人が必要となるケースが多い。最近は保証会社などがあり、高齢者や身内にいない方でも、特に気にする必要もない。

 

そして最大のハードルは年金生活や高齢者になった時の家賃確保である。

「将来は、子供も独立して、部屋の間取りも小さくして安いマンションに住み買える。」なんていう予想図は描けるが、果たしてそんなに都合のいいマンションは見つかるのか?

これまで家族で賃貸暮らしを行い、子供が巣立ち、小さな部屋で夫婦二人で暮らすことを本当に想像しているか?

 

子供たちが、孫を連れてくる。婿さんが挨拶や家族で遊びに来ても、狭い部屋では心もとない。そう結局は引っ越しできないままの状態が続く可能性も高く、老後の貯蓄は目減りする一方だ。

マンションを『買うか?借りるか?』そんなに大きな問題なのか?
住まいを考えるときの永遠のテーマである『買うべきか、借りるべきか』この疑問は尽きないテーマの一つです...

 

20代でマンション購入は将来楽なのか?

家賃に消えてくよりも、マンション買って住宅ローンに充てた方が将来のことを考えたらお得という発想は今も昔も変わりません。

ここで問題なのは20代で買ったマンションは、ちゃんと将来を見据えた間取りになっているのか?ということです。(もしくは価格下落しない価値のあるマンション)

 

マンション選びの一つの選択肢『将来を見据えた間取りを選ぶこと』
マンション選びのポイントの一つである間取り。細かなところは除いたとして、間取りには、二つのパターンが...

 

20代で夫婦となり、将来子供は欲しいものの、現時点では二人の生活。「2LDKあれば十分だよね。」なんて考えて、買ったマンション。

子供が1人、2人と出来てしまい、子供たちが成長すれば、あっという間に手狭間満載になります。

 

当然購入したマンションは住宅ローンが残ってる。今のマンションを売却して、もっと広いマンションを購入しようと思って今のマンションを売却しても、結果オーバーローンの可能性もあります。

20代で購入することが、ダメなわけではないです。しかしそのマンションにずっと住み続けるのか?将来は売却して、新しい生活を送るのかを、よく検討してから購入すべきでしょう。

其のマンションはいつまで持ち続けますか?『生涯年収と住宅ローン』を考える
辛い話です。。40代で住宅ローンを借り入れすれば、完済する年齢は順当に行けば75歳です。 普通の人が...

 

自分の借入可能額がわからない

まぁ実際のところ、自分の年収や、借入年数、月々返済希望額を入力した算出できる、方法なんていっくらでもあるんですが。

マンションを買うための最初の一歩としてはやはり、自分の資金能力を知るということから、買える物件、買いたい物件は決まりますよね。(当然、頭金なども影響します)

 

基本的にサラリーマンであれば、融資不可なんてことは、よほどこれまで無茶しているとか、すでに借金が相当あるとかでない限りは、融資額さえ高望みしなければ、誰でも大丈夫。

 

問題は自営業の方

自営業では、安定した収入があったとしても、一般の金融機関では、サラリーマンと比べると雲泥の差になるケースもあります。

最悪は借入が出来なかったり、融資を断られることもあります。人と法人は別であると考えることも出来ます。しかし、住宅ローンを借り入れるのは、会社の社長さんです。

 

この会社が潰れてしまえば、ローンの返済も厳しくなることは容易に想像できるのです。以下の3点は一般的に融資する際に確認する事項になります。

 

所得を低くしている

確定申告書で確認した際の「所得金額」の欄で、金融機関はあなたを審査します。節税などを意識したりして、経費などで所得を抑えている人は不利になります。

 

借入が他にもある

住宅ローンの上限は一般的に他の借入も含めて算出されます。事業の関係での借入や、節税なども考慮した自動車ローンなどがある場合は、それだけで借入可能額として減額される可能性もあります。

 

国保や住民税滞納の問題

自営業は国民年金保険料や住民税の滞納問題が多々あります。サラリーマンのように、完全に給与天引きで納めている人とは違う見方がされます。

 

社宅退去後に持ち家となる

全国に支店がある会社の人は、いい思いしてるでしょう?借上社宅の制度が会社にあり、賃料を決める物差しは、自分の年収では無く、会社の家賃補助の上限額を意識した、賃貸物件探しをする。

でも永遠にこう言った生活を続けることが出来るのか?というとそうではないですよね。定年になれば自分で家賃を支払うことになります。

 

また転勤後などに子供が出来たりして、その地で子供が過ごす時間が長くなると、次の転勤怖さに、家を購入して、自らは単身赴任という身を削る覚悟を持ったりする人もいます。

転勤を恐れてマイホーム購入(住宅ローン)を躊躇するなら諦めた方がいい
マイホームを買うと転勤になる伝説?言い伝え?は本当なんですかね。 全国に支店を持つ企業に勤めていると...

 

そして社宅住まいの人の特徴は2つあります。

  • 社宅住居費と本来の住居費の差額を意識した貯金をしている
  • 得しているという考えだけで、計画性がなく貯蓄はほとんど無い

 

しっかりと計画性を持って、別に家を買うわけでは無いにせよ、本来の自分の立ち位置を理解している人と、勘違いしてお金使いまくっている人とは将来大きく違ってきます。

 

一戸建てとマンションどちらにする?

これは永遠のテーマでもあり、比較するにしても結局どっちがいいかはあなたに委ねる結果がほとんどですよね。まぁどのどっちがいいなんて、確実なことは言えません。

あとは求めるものの違いですかね。僕はマンション1択でした。戸建ても確かに魅力的で、実際に注文建築に踏み切るところまで考えたこともあります。

 

それでも、マンションを選んだ理由は以下の通りです。(僕と僕の家族の視点のみです)

  • 平面の生活に慣れてしまったから
  • 地域的に良い戸建て物件がなかったから。(注文建築は少し郊外の予定でした)
  • 通勤を考えると、ちょっと都心が良かったから

とまぁ書ける範囲でこんな感じです。後はご想像にお任せします。

 

その他にもマンションを戸建ての耐久性なども、よく言われますが、最近の住宅はどちらも良く出来ているんでしょう。

昔ほど、マンションの方が耐久性は強く長持ちするとは一概に言い切れませんが、修繕積立金などで、一定の期間が来ると、メンテナンスするマンションは、戸建てよりは長持ちする要素はありますね。

マンションが戸建より優っていると感じるのは平面生活の利便性です
マンションに住んで今年で10目に突入する。マンションを選択した理由は勤務先との関係だったんですが、当...

 

マンション選びは何から始める?

基本的に何から始めないとダメ!ってことはないです。まぁ大体の人は、何かの理由があり「マンションを買おう!」と思うもんなんですが、まずは、あなたの理想の住まいのイメージが作られているかを考えましょう。

 

いきなりモデルルームに行ったり、物件下見に行って、その気になることも気分が良いもんなんですが、優柔不断な人や流されやすい人は、そのまま不動産販売業者に一本釣りされる可能性もあります。

前もって譲れない条件などを書き出しておくことで、欲しいマンションが見えてくるもんです。

希望エリアや部屋の間取り、予算、周辺環境など色々あります。

モデルルームを見学する前に「希望条件」決まってる?
マンション購入に先立ち、誰もがモデルルームや広告のチラシなどを見るでしょう。ちょっと待ってくださいね...

 

同じ間取りでも値段は違う?

同じ間取りで、部屋の広さも同じなのに物件価格が違うのは新築マンションでは、特に珍しい話でもなく、当たり前のことです。

マンションでは特定の物件に人気が集中しやすい為、人気物件は値段が高く、逆に不人気な物件は低く抑えることで、売れ残り物件が出ないように価格を調整しています。

 

ちなみに新築マンションの値段付けは、だいたい分かると思いますが3つ

  • 階数による違い
  • 角部屋、中部屋の違い
  • 方位による違い

この3つによって値付けが異なるのがセオリーでしょう。(賃貸でも一緒)

 

階数による違いは、同じ間取りでも、上の階に行くほど高く、1階を除いて下の階になるほど低い価格設定になっています。

角部屋の方が高いことは言わずもがな

方位に関しては高い順番並べると

  1. 南向き
  2. 東向き
  3. 西向き
  4. 北向き

ごく一般的なことですが、やはりお日様の関係ですね。

 

子供を産む前のマンション購入

別に特に問題ないとは思いますが、「子供が出来たからマンション購入を考える」人はたくさんいます。やっぱりそれがキッカケとなることは、自然の流れなんでしょう。

新しい家族が増えると、やっぱり広めの家が欲しくなるものです。その前に購入する事自体は悪くないのですが、将来を見据えた慎重な対応が求められます。

 

また子供が生まれる前と大きく異なる可能性が出てくるのが、家族の「収入」です。

共働きをアテにして、高額なマンションを購入した後、子供が生まれ、共働きが出来なくなった場合に、返済が苦しくなる可能性もありますので、出来れば一人分の年収で、マンション購入を算出した方が安全でしょう。

 

最後に

マンション購入する際の、不安は尽きないものです。キャッシュで買える人以外は皆んな、多かれ少なかれ、住宅ローンという借金をするのです。

短期的な計画ではなく、ある程度長期目線で、何年後にはマンションを購入する可能性があるかもしれないと、準備をしておくことが、「頭金」や「月々の返済額」などを有利に進めることが出来ます。

 

別にマンションを購入する事が決定しているわけではないです、準備をしたお金は、ひょっとしたら、別の用途が出てくるかもしれません。

でもそれはそれで、準備していたからこその賜物なのです。

スポンサーリンク
マンションのこと
スポンサーリンク
シェアする
eQcommonをフォローする
eQcommon – side B